「同じGoogle広告でも、ECとBtoBで“勝ち筋”が違うのは分かる。でも具体的に何を変えるべき?」――この悩み、広告運用者あるあるです。
結論から言うと、業界別に見るべきポイントは大きく3つだけ。①目的(CVの意味) ②計測(何を成果として数えるか) ③入札(AIに何を学習させるか)です。
この記事では、Google広告 業界別で成果を出すために、EC・BtoB・サービス業それぞれの運用設計を、中級者以下でも迷わないように噛み砕いて整理します。
この記事で分かること
- 業界ごとに「Google広告で成果が出やすい型」
- EC・BtoB・サービス業で変えるべきKPIと計測
- 失敗しやすい落とし穴(学習が進まない設定)と回避策

まず前提:Google広告は「業界」より先に“成果定義”を決める
Google広告は賢いです。ですが、賢さが発揮されるかどうかは「何を成果とするか(コンバージョン定義)」次第です。
よくある失敗:CVが“便利な数字”になっている
例えばBtoBで、資料DLも問い合わせも商談予約も全部「CV」にしてしまう。するとAIは「数が取りやすいCV(資料DL)」に寄りがちになり、肝心の商談が伸びない…が起きます。
対策はシンプル:
- 主要CV=本当に欲しい成果(購入/商談予約/予約完了など)
- 補助CV=学習を助ける行動(カート投入/料金ページ閲覧など)
一言でいうと、AIに「何を成功と呼ぶか」をちゃんと教える。ここがブレると、どの業界でも運用が迷子になります。
【EC】Google広告運用戦略:ROAS設計と「商品×検索意図」が命
ECのゴールは「売上」だが、見るべきは“利益”寄り
ECはコンバージョン=購入で分かりやすい一方、落とし穴は広告が売上を作っても、利益が残らないことです。だからKPIは基本この順番で設計します。
- 第一KPI:ROAS(広告費用対効果)または粗利ROAS(可能なら)
- 第二KPI:CPA(購入単価)
- 監視:CPC・CVR・AOV(平均注文額)
ECのおすすめキャンペーン設計(まずはこの型)
- 指名検索:ブランド名・店舗名など(防衛。取りこぼさない)
- カテゴリ検索:「プロテイン おすすめ」「スニーカー メンズ」など(主戦場)
- 比較・検討検索:「◯◯ 比較」「◯◯ 口コミ」「◯◯ 料金」など(CVRが上がりやすい)
- リマーケ:閲覧→購入の背中押し(頻度に注意)
ECの入札戦略:まずは“値”を学習させる
ECは可能なら、最初から購入金額(コンバージョン値)を正しく計測し、「コンバージョン値の最大化」→「目標ROAS」の流れが強いです。
- データが少ない:クリック数の最大化→購入データが溜まったら切替
- データがある:コンバージョン値の最大化
- 利益ラインが明確:目標ROAS
ECの改善は、入札より「商品ページの詰まり」を取るのが先
ECで伸びない原因は、入札よりも商品ページの情報不足・不安の未解消であることが多いです。最低限、次を見直すだけでCVRが変わります。
- 送料・納期・返品が見つけやすい
- レビュー(良い/悪い)の見せ方が自然
- 比較検討用のスペック表がある
- スマホでの購入導線が短い(入力項目が多すぎない)
【BtoB】Google広告運用戦略:CVの“質”を最優先(量は後で増やせる)
BtoBの基本:CPAではなく「商談単価」で考える
BtoBは購買まで長いので、広告運用で見るべき成果は段階的です。
- 一次CV(主要CV):商談予約/問い合わせ(最重要)
- 二次CV(補助CV):資料DL/セミナー申込(学習補助)
- 最終成果:受注(可能ならオフラインCVで連携)

BtoBで強いキーワードの考え方:「課題」×「手段」×「比較」
- 課題系:「在庫管理 課題」「採用 工数 削減」
- 手段系:「SFA 導入」「MA ツール」
- 比較系:「◯◯ 比較」「◯◯ 料金」「◯◯ 事例」
いきなりビッグワードで殴り合うより、比較・料金・事例など“検討後半”の意図を拾うと、CVの質が上がりやすいです。
BtoBの入札戦略:目標CPAは“最初から厳しくしない”
いきなり目標CPAを低くしすぎると、配信が絞られて学習が進みません。まずは現実的な数値で学習を進めてから締めます。
- 導入初期:コンバージョン数の最大化(学習優先)
- 安定後:目標CPA(月単位で少しずつ調整)
BtoBのLPは“提案書”に寄せると勝ちやすい
- 誰のどの課題を解決するか(対象を絞る)
- 導入事例(数より「近い業界」)
- 料金の考え方(最低限の目安)
- 比較表(自社が勝つ軸を明確に)
【サービス業】Google広告運用戦略:地域×緊急度×信頼で勝つ
サービス業は「いますぐ客」が多い。取りこぼしが一番痛い
整体・クリーニング・修理・士業・美容などは、検索の裏に「今困ってる」があります。つまり、広告で勝つ要素はこの3つです。
- 地域:商圏で出す(除外エリアも重要)
- 緊急度:「今日」「即日」「当日」「24時間」
- 信頼:実績・口コミ・資格・料金の明瞭さ
サービス業の王道キャンペーン
- 地域×サービス名(例:渋谷 整体 / 新宿 水漏れ修理)
- 悩み×解決(例:腰痛 原因 / エアコン 効かない)
- 指名(落とすと機会損失。別管理が安全)
サービス業の入札戦略:電話・予約計測が整ってからが本番
サービス業はコンバージョンが「電話」や「予約」になりがちなので、計測が曖昧だとAIが迷子になります。
- 予約完了ページの計測(可能なら必須)
- 電話計測(“通話の質”まで見られると理想)
業界共通:成果を安定させるチェックリスト(ここだけ押さえれば事故らない)
- 主要CVが正しく設定されている(“数稼ぎCV”が混ざっていない)
- 検索語句を週1で見て、除外キーワードを増やしている
- 学習中に設定をいじりすぎない(目安:1〜2週間は静観)
- 指名は別管理(予算で落とさない)
- LPのスマホ表示が崩れていない(地味に多い)

まとめ:Google広告は「業界別の正解」より「業界別の型」を使う
業界別のGoogle広告運用は、魔法のテクニックより型が大事です。
- EC:値(売上)を学習させ、ROASで設計する
- BtoB:CVの質を定義し、商談につながる意図を拾う
- サービス業:地域×緊急度×信頼で取りこぼしを減らす
ここまで整えると、入札調整に追われる運用から、戦略に時間を使える運用に変わります。


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